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「奈良公園バスターミナル」―“45億円のムダ使い”と批判集まる

  ↑イメージ図は県HPより

 

 

「いつもガラガラ」―しかも渋滞悪化を引き起こす

 今春、県庁のとなりにオープンした「奈良公園バスターミナル」。奈良公園や県庁を訪れる人たちが自由に利用できた駐車場(260台)を撤去し、45億円投じて建設されました。バスターミナルとホール・飲食店からなる複合施設ですが「いつもガラガラ」と不評です。5〜6月の利用は約7千台で、当初見込んだ1万5千台の半数にも届きませんでした。さらに、奈良公園内の渋滞解消を目的に建設されたにもかかわらず、新たな渋滞を引き起こしています。荒井知事は9月10日の記者会見で、利用が少ないのは「想定外」とし、渋滞についても「一部の観光バスが民間駐車場に流入しているのが問題」と述べましたが、原因は施設の「利用しにくさ」にあるのではないでしょうか。

 

 

利用しにくく、観光客のニーズに合わず

 このバスターミナルの乗降スペースはわずか12台で完全予約制。一般の乗用車は利用できません。西方面からしか入場できないため、他方面から来るバスは渋滞する他の道路へ迂回させられます。乗客を降ろしたバスは往復1時間以上かかる大和郡山市内の駐機場に誘導されるため、観光バスの運転手からは「遠くて休憩時間が確保できない」と不評です。

 併設された複合施設はどうでしょうか。300人収容のレクチャーホールや飲食店、展示場などがありますが、ホールの利用はほとんどなく、飲食店は値段が高すぎて「一般観光客は手が出ない」と指摘されています。この他「トイレの場所がわかりにくい」「迷路のようで目的の場所にたどり着かない」などの声もあります。

 

 

議会での指摘を嘲笑し強行―今からでも反省し再検討を

 私は計画された3年前から、県議会で繰り返し「新たな渋滞を引き起こす」「45億円の投資は巨額で無謀」「民間駐車場や奈良市ともよく協議し渋滞解消策を考えるべき」と指摘してきましたが、県の担当者は「時代の最先端の渋滞解消策」「2割程度は国の補助がある」と指摘を嘲笑し、県議会も日本共産党以外はほとんど批判せず強行しました。

 予測通りの展開となった今回の事態。建設を強引にすすめた人たちはどのように受け止めるのでしょうか。今からでも反省し、施設のあり方について再検討するべきです。

カテゴリ:まちかどの声 | 01:17 | comments(0) | - | - | - |
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