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9月議会で県立高校削減・再編成の条例案―県民世論に逆行する強行は許されない

 高校削減・再編成を実施する条例案が9月議会に上程されています。9月27日に付託された委員会で採決され、反対は宮本次郎とと中川議員の2名、残る6名は賛成という結果(阪口委員長は採決に加わらず)でした。

 10月5日に採決されれば条例は成立、高校削減・再編生成がすすめられます。

 

 人口規模が同程度の県では断トツに少ない高校数(他県は50〜60校、奈良県は33校)をさらに3校も削減する問題や、普通科の学校を減らし専門科・職業科を増やす問題、さらに、平城高校を一方的に廃校してその跡地に奈良高校を移転させる問題など、6月議会以降、全県的に批判の声が広がる中での強行です。


 県立高校の発展を願う会(代表:鳥見浩憲氏)が県選出国会議員5名を含む県内の全議員550人に行った公開アンケートによると、「行政から説明を受けたか」の問いに回答した156名のうち77%にあたる120名が「受けたことがない」とこたえ、「県民的議論が尽くされたか」の問いに回答した155名のうち82%にあたる127名が「尽くされていない」とこたえています(下グラフ。

 

 

4年前から教育委員会内部で検討―奈良高校耐震化とリンクさせる

 

 9月議会で私は、2010年から順次進められていた奈良高校の耐震化工事が、「高校再編」を理由に2015年に突然中止されそのまま放置されていた問題について追及しました。

 情報開示請求で入手した内部資料によると、耐震強度が極端に低い奈良高校について、2010年に耐震化計画が立てられ、順次耐震化がなされていました。コンクリート強度不足から工事が困難とされた校舎棟については、2015年度に改築の設計がなされていました。

 一方で、県教育委員会は、現吉田教育長が就任した2014年から高校削減・再編成の検討を開始。奈良市内の3校(平城・登美ヶ丘・西の京)の再編成が検討されていましたが、2015年12月に突然「奈良高校の耐震化は中止、再編成計画に伴い2022年に平城高校跡地へ移転」という案が決定されました。直後には知事にも報告され了承、一気に「平城高校廃止・跡地へ奈良高校を移転」という計画が加速したのです。

 

 

平城高校の耐震化完了のタイミングで「跡地に移転」計画が急浮上

 

 この時期に一体何があったのか?――調査を進める中で、平城高校の耐震化が2015年10月に完了し、その後「奈良高校改築なら42億円、平城高校跡地に移転なら3億円」と試算されていたことがわかりました。知事は私の一般質問への答弁で、この頃から定期的に県教委から報告を受けていたことを認めました。奈良高校改築費用を浮かせるために、1学年10学級(当時)の奈良高校が収まる規模の平城高校が廃校のターゲットになったと言えます。

 

 

広がる県教育行政への不信感―知事は批判受けて対策を指示

 

 奈良市議会では6月に全会一致で反対意見書が決議されたのに続き、9月25日には22名(定数39)の市議による奈良高校の安全対策と高校再編条例の議決延期を求めるアピールが出されました。また、奈良市当局は8月、奈良高校の2次避難所指定を解除し、9月18日には「耐震強度の低い施設を放置している」として市が県に対し行政指導するという異例の事態に至っています。

 9月定例県議会で連日の追及を受ける中、知事は9月26日、県教育委員会に県立高校の耐震度の再調査と安全対策実施を指示。代替施設の可否を含めて早急な検討がなされるに至りました。

 

 

今後10年ごとに削減・再編成―県民的議論を

 

 高校削減・再編は今後10年ごとに計画される見通しで、県教育委員会は「郡・市ごとに1校の普通科」を基準に順次学校削減を進めるとしています。西和地域では、生駒・奈良北(生駒市)、西和清陵・法隆寺国際(生駒郡)、香芝・大和広陵(北葛)などが対象になると見られています。

 奈良県では県内中学校を卒業した生徒の約12%が県外私学に遠距離通学を余儀なくされている実態(下グラフ)もあり、県立高校の定数を確保しつつ、魅力ある学校へと発展させることが求められています。県民的な議論と合意の上で高校教育を発展させていくことが必要です。

カテゴリ:政策と主張 | 13:10 | comments(1) | - | - | - |
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| - | 2018/10/05 5:43 PM |
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