奈良県教育委員会は本日、県立高校再編成の実施計画を公表しました。
なくなる学校は3校。
平城高校は跡地を奈良高校が使用。
吉野高校は大淀高校と統合され「奈良南高校」に。
大宇陀高校は榛生昇陽高校と統合され「宇陀高校」に。
五條高校の定時制が廃止。
情報学科・コースを、奈良北高校、(新)宇陀高校、(新)奈良南高校の3校に設置。
学校名が変わるのが5校。
登美ヶ丘高校は「国際高校」に。
西の京高校は「県立大学附属高校」に。
高円高校は「芸術高校」に。
奈良情報商業高校は「商業高校」に。
奈良朱雀高校は「奈良商工高校」に。
それぞれ、図のような「人材づくり」に励むというものです。
とりわけ、廃校となる平城高校の跡地を大規模改修し、奈良高校がそっくり移ってくるというやり方は、「奈良高校による平城高校『乗っ取り』のようなやり方で見直してほしい」と声が上がっています。
平城高校の関係者、奈良高校の関係者、双方を傷つけるものだと言わなければなりません。
また、人口規模が同程度の8県における公立高校の数を比べると、他県が50〜60校あるのに対し、本県は37校(分校含む)と断トツに少ないのが実態です。これ以上の学校数削減は、子どもたちから進路選択肢を奪うことに繋がります。
また、「人材を育成する」という発想は、教育基本法第1条が定める「教育の目的」すなわち人格の完成を目指すという公教育の役割から逸脱するものです。
3月に、学校名を伏せたまま意見公募(パブリックコメント)が実施されましたが、92通もの意見が寄せられ、その多くが反対意見でした。しかし、今回の実施計画案を示したあとは、意見公募も行わない、早ければ9月議会にも条例改正をはかるというのです。
これはあまりにも、県民不在のやり方だと言わなければ成りません。