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県立高校再編成−高校「削減」と急速な「専門化」ではなく、生徒の願いに寄り添ったものに

 ↑県立教育研究所

 

 

教育委員会が臨時会合―6月に方針化という急速な計画

 

 県教育委員会は昨年10月に臨時会合を開き、県立高校の統廃合を含めた学校・学科の見直しを開始しました。2004〜08年に県立高校を11校減らす再編成が行われて以来約10年ぶりのもので3〜4校が統廃合されるものとみられます。

 県教委は県内を3つのブロック(北部・中部西部、南部東部)に分けた地域協議会を2回(昨年11月と今年1月下旬)開催し、中学校長や保護者の意見を聴取。パブリックコメント(意見公募)など手続きを経た後、2月に基本方針を定め6月には学校名を挙げた再編計画をまとめる方針です。教育振興大綱に定められた「生徒数の減少に伴う県立高校の適正配置」「時代や社会の変化に対応した特色ある学校づくり」に基づくものと見られますが、あまりにも急速な具体化です。

 

 

10年前の高校再編成の教訓を踏まえて

 

 教育長は会合で「普通科から大学進学という志向が主流だったが、語学など実学を求める傾向に変わり始めている」と話し、いっそうの「専門化」「特色化」をすすめる姿勢です。しかし実学志向の背景には、高騰する大学学費の問題や、長引く「就職氷河期」の問題があります。多くの保護者は子どもたちに豊かな教育を保障したいと願っており、納得のいく進路を選択できるような高校のあり方が求められます。

 11校が削減された10年前の統廃合時は「行ける学校から行きたい学校へ」のスローガンが掲げられ、普通科の定数削減と同時に専門コースの学校が増やされました。同時に、入試制度改革も行われ、自校作問入試や面接重視入試など「特色選抜」が導入されました。しかし、学校数の削減が選択肢を奪うこととなり、「特色選抜」入試も一部の学校が高競争率となる結果を招き数年で見直しを余儀なくされました。高校の「専門化」「特色化」は多様な選択肢を示すものとはならず、「行ける学校の選択肢が狭まった」という声が受験生から出るようになりました。

 

 

15の春を泣かせない―より豊かな教育を保障する高校の実現へ、県民的議論をよびかけます

 

 これまでに県立高校の普通科は定員の70.2%に減らされており、約3割の生徒は15歳の春に専門性の選択を迫られます。本来は豊かな一般教育を保障した上に専門教育がなされるべきで、専門コース選択の若年齢化は子どもに大きな影響を与えます。普通科・専門科ともに、多様な卒業後の進路を保障できる豊かな教育内容が求められます。

 いま、7人に1人とされる「子どもの貧困」が大きな社会問題となる中、経済的負担が軽い公立高校の役割は極めて重要です。生徒数の減少を問題とするのなら、63%前後で推移する県立高校の収容率を70%以上に引き上げ、小中学校で実施されている35人学級を高等学校でも実施するなど、豊かな教育条件を実現することが大切ではないでしょうか。
 今回定められる計画は今後10年間の基本方針となるものであり、拙速な具体化は避けるべきです。15歳の春に専門性の選択を迫る厳しい制度とならないよう、広く県民的議論をよびかけるものです。

カテゴリ:政策と主張 | 16:05 | comments(0) | - | - | - |
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