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「世界トップ」の県立シェフ学校―4月オープンも定員割れ

 ↑なら食と農の魅力創造国際大学校(NAFIC:ナフィック)全景


 ↑実践オーベルジュ「ド・ぷれざんす」


 ↑1人1台の調理台が与えられる


3次募集も定員割れ―全員日本人でスタート


 奈良県が17億円の公費を投じて桜井市に整備した「なら食と農の魅力創造国際大学校」が4月に開校します。「食と農のトップランナーを育てる」というふれこみで橿原市にある農業大学校を改編し「フードクリエイティブ学科」(定員20名)として発足。国内外に高級レストランスを展開する「ひらまつ」の社長を非常勤の校長に迎え、学生1人につき1台の実習バンケットや、実習用の高級オーベルジュ(宿泊施設つきフランス料理店)を整備。従来の農業大学校は「アグリマネジメント学科」(定員20名)とし存続させました。ところが、11月と12月に奈良、桜井両市と東京で実施した入試には7人しか応募がなく、2次募集でも6名。3次募集で2名を確保し、全員合格で15名の1期生(全て日本人で、18歳から60歳台まで幅広い年齢層)で出発することになりました。


調理師免許取得できず、経済負担も重い

 世界中からトップレベルの学生が集まるとされていましたが、定員割れという状況になったのはなぜか。国際大学校は調理師法が定める調理師養成施設ではないため、2年間学んで卒業しても国家資格の調理師免許を取得できません。また、学生の経済負担も大きく、他の農業大学校の授業料が年間12間年程度なのに対し、フードクリエイティブ学科は53万5800円かかるほか、教材費として80万円が必要になります。また、最寄りの桜井駅から4舛箸いξ地も、不人気の原因とされています。


「地方創生交付金」で建設も、運営費は毎年1億7千万円

 国際大学校の運営は県が直接おこない、講師を辻調理師専門学校から派遣してもらう費用(2900万円)や、外部講師費(780万円)、校長人件費(460万円)、通学バス運営費(1200万円)、附属レストランの管理委託費(3340万円)など、運営経費は毎年1億7000万円かかります。17億円の建設費用の大半を地方創生交付金でまかなったものの、毎年巨額の経費を要する上に、地域の活性化に結びつくのか疑問です。税金を投じて建設した「株式会社ひらまつ」のための学校、という批判を免れません。


見通しのない事業は見直しを

 私は昨年9月の予算委員会などで、知事と直接この学校の是非について論戦して参りました。知事は「一流シェフが世界中で奈良産食材を調理すれば、県野菜が売れる」と主張しましたが、私は「県産食材が県民家庭の食卓にのぼってこそ普及がすすむ」「小・中学校や県立高校、養護学校の施設整備が大きく遅れているのに、高級志向の学校に巨額を投入するのは納得できない」と反対しました。
 県は今後、学生寮を含むセミナーハウスの建設や、温浴施設付き高級リゾートの設置など、国際大学校周辺整備をすすめるとしていますが、見通しのない事業に巨額をつぎ込むことは許されません。

 
カテゴリ:政策と主張 | 00:09 | comments(0) | - | - | - |
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