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子ども医療費助成―県実施分が中学校卒業まで拡大
 奈良県は新年度予算案で、子どもの医療費助成を通院も中学校卒業まで拡大することを発表しました。2016年8月診療分から実施される見通しです。現在は、入院は中学校卒業まで実施していますが、通院は就学前までにとどまっていました。それも、いったん窓口で自己負担分(加入保険や所得状況などに応じて2〜3割)を立て替え払いし、一部負担金(一医療機関ごとに通院¥500、入院¥1000)をのぞく金額が2ヶ月後に登録口座に振り込まれる「自動償還払い」制度でした。この制度は変わりませんが、対象年齢が入院・通院ともに中学校卒業まで拡大(対象年齢拡大分の一部負担金は通院も¥1000)されることになり、これまでの運動が大きく実ったものです。


 現在、多くの市町村が県の制度に上乗せして対象年齢を拡大しており、一部負担金や所得制限をなくしている自治体も多く存在します。今回、県が対象年齢を拡大する分、市町村の負担を少なくすることができます。


 この制度は、早めに受診することで子どもの病気の重症化を防ぐことを目的に設立されました。そのため、窓口での支払いをなくす「現物給付方式」が全国的な流れとなっています。ところが、政府厚生労働省は「窓口負担をなくせば無用な受診が増える」との理由で、現物給付方式をとる自治体に対し、交付金を減ずるというペナルティー措置をとっています。そのため奈良県は、いったん窓口で自己負担分を支払うという「自動償還払い」制度を採用しペナルティー措置を回避しています。

 全国的には、国のペナルティー措置を受け入れてでも現物給付方式をとる流れが強まっており、奈良県のような複雑な「自動償還払い」制度をとっているのは5県にとどまっています。全国に先駆けて中学校卒業まで完全無料化をいち早く実施した群馬県では、早期受診が定着し、歯科診療で大きな効果が確認されています。窓口負担をなくしてこそ、早期受診・早期治療が促進され、本制度の目的が果たせます。

 政府は「現物給付に対するペナルティー措置をなくせ」という世論に押され、国の地方創生交付金を活用して新たに現物給付を実施する場合に限り、ペナルティー解除という方針を示しましたが、極めて限定的なものにすぎません。奈良県の対象年齢拡大を力に、さらに運動を広げ、政府の取り組みを強めるよう求めて参ります。
カテゴリ:政策と主張 | 11:54 | comments(0) | - | - | - |
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