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学校図書館司書の配置で、子ども読書活動の推進を


 奈良県PTA研究大会にて、教育問題委員会を代表して、1年間の取り組みを報告しました。

 学校図書館法が改定され、「学校司書」が位置づけられて1年。学校司書を配置する学校が増えはじめていますが、ほとんどが非常勤、複数校兼務という課題があります。

 そんな中、平群町は町図書館職員やPTAなど学校関係者、住民の要望が実り、一早く全校に司書常駐化をおこない、子どもの読書活動が前進しつつあります。

 私は1年間の委員会活動のまとめとして、全県の参加者に「まずボランティアという形でもいいので、ぜひお子さんの学校図書館に関わってみてください」とよびかけました。

 報告の概要は「続きを読む」をご覧ください。
 教育問題委員長の宮本次郎です。1年間の委員会の取り組みを報告します。


親子のコミュニケーションを切り口に、子どもの読書活動をテーマに


 第1回委員会(6月)では、どんな研究テーマで活動するか問題意識を交流しました。参加者からは

「モンスターペアレントとコミュニケーションをテーマに学習会をしている」
「LINEなどSNS問題や思春期と性教育の問題に関心がある」
「親子のコミュニケーションの取り方を深めたい」
「道徳教育の行方が気になる」「学校給食や食育に関心がある」

など、様々な意見が出されました。

 討論の結果、親と子のコミュニケーションを深めたり、授業に集中し基礎学力向上にも結びつくとされる「学校図書館の積極的な利活用・子ども読書活動の推進」について、県内小中学校の実態を調査し、提言できるものをまとめようと、意見が一致しました。



全国平均から大きく遅れる奈良県、県内でも学校格差が鮮明に


 第2回委員会(8月)では、それぞれ自分が所属する地域の学校図書館について、報告し合いました。そうしたら、比べてみてビックリなんです。

「読書マラソンの取り組みで全校20数名全員が読書に取り組む」
「学校司書はいないが熱心な教師が図書館の充実に取り組み、活気がある」
「朝読タイムや読み聞かせボランティア、県立情報図書館から借りるなどしている」

という進んだ取り組みの一方で、

「普段の学校図書館はカギが閉まっており、休み時間に開放されていない時もある」
「夏休みの貸し出しは1回きり、それも1人2冊」

など、大きく遅れている学校もあるのです。


 また、県内の学校図書館の実態を資料に基づいて分析しました。全国平均と比較した奈良県の現状は、小・中学校で図書館職員(学校司書)の配置が遅れており(奈良県:小15.0%、中18.1%、全国:小47.9%、中47.6%)、必要な図書数の基準である「図書標準」の達成状況も遅れて(奈良県:小33.5%、中31.4%、全国:小56.8%、中47.5%)います。このことは、奈良県の「子ども読書活動推進計画」の遅れ(策定率は全国45位)にもつながっていると考えられます。

 「子どもの読書活動推進で変化をつくっている学校図書館の様子を見学して、問題意識を深めよう」という点で意見の一致をみました。



先進地事例として、平群北小学校を視察


 10月28日、先進事例調査として平群北小学校を訪問・視察しました。

 驚いたのは、授業終わりのチャイムと同時に、子どもたちが図書館に飛び込むように遊びに来る姿です。床に寝転んで本を読む子ども、ソファで折り紙を折ってくつろぐ子ども、司書の方が話し相手、遊び相手になっており、図書館が子ども達の居場所になっています。

 同校は3年前から図書館司書を配置し、子ども達の読書活動がガラッと変わりました。月平均の貸出冊数は、司書が入る前の23年度は573冊だったのが、司書が入った24年度は962冊。2年目の25年度は1520冊。3年目の26年度は2038冊。今年度も2000冊を上回るなど、3.5倍です。

 常勤の司書がいることで、「子どもが主役」の図書館運営が可能になったそうです。貸し出し実務から入庫図書選びまで子ども達が関わっており、漫画や小学生向け文庫が多いことに驚きました。

 変わったのは子ども達だけではありません。教師もかわりました。図書館を使った授業が次々と展開されるようになり、図書館利用児童数も大きく前進。先生方は「授業に必要な資料を司書の方が探してくださり、授業準備に大いに役立っている」と話しており、学習環境の改善に司書の果たす役割は非常に大きなものがあると感じました。

 その後第3回委員会を開催し、子どもの読書活動のあり方について意見交換。学校図書館の充実や司書の配置について県教育委員会に要望を提出することを確認しました。



県教育委員会へ学校司書配置を要望―PTAとしても地域での取り組みを


 第4回委員会(12月)では各委員から意見を出し合い、県教育委員会への要望を作成しました。年末におこなわれた県教育委員会との懇談の場では、学校司書配置は市町村行政の仕事なので、県教委としては司書教諭の負担軽減をはかることから取り組みをすすめたい、との回答を得ました。

 学校図書館法が改正され、昨年4月から施行されています。初めて法律に「学校司書」が明記され、専任配置が地方自治体の努力義務とされ、現在、少しづつ司書配置がはじまっています。ところが、予算措置は位置づけられず、使い方を特定しない交付税措置にとどまりました。その基準も1週30時間の職員を概ね2校に1校配置するというものです。配置されている場合でも、ほとんどが非常勤という不安定な身分であり、複数校兼務などいくつも問題を抱えています。

 地域や学校からの要望が、目にみえる形で高まることで、市町村の取り組みが前進します。平群町の場合も、当初は「司書もありがたいが、スクールカウンセラーや1人でも多くの加配教師を」という学校側の要望が強かったそうですが、今は常勤の司書がスクールカウンセラーの役割も果たし、授業準備にも一役買っています。

 PTA活動に参加されている皆さんも、ぜひ、地元の学校図書館に足を運び、まずはボランティアという形でも構わないので、図書館運営に携わっていただくことを提案致します。
カテゴリ:親バカ子育て日記 | 22:30 | comments(0) | - | - | - |
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